『シドレクスサガ』、第3部の要約

このページでは、『シドレクスサガ』第134-170章の徹底的な要約(サマリー)をおこないます。

  1. ヴィルデベルとイズンク
  2. ヴィティッヒとハイメ(その2)
  3. ジークフリートとブルンヒルト
  4. ニーベルンク族

この要約のみにおいて、このサガを学術的に分析しようとする試みについては、いっさいの 責任を負いかねます。

参照の便宜上、このサガをいくつかの部に分割してあります。これは、一部をのぞき、ほぼ Von der Hagen の分割方式にしたがいました。 さらには《Membrame 写本》の章番号が附記されてあります。

このサガの一貫性(矛盾性)の議論については、 Boer (第2のhref) をご覧ください。


12:ヴィルデベルとイズンク (Th. 134-145)

アッティラ の履歴
オザントリックス、アフェントロット、杖のヴィドルフ の履歴
ハイメとヴィティッヒ の履歴

アッティラはオザントリックスに講和を申し入れる。だがオザントリックスはこれをはねつけ、 アッティラは開戦を余儀なくされる。アッティラは、ディートリヒとその勇士らに助勢を請う。 ディートリヒはこれに応じ、共同軍はオザントリックスの治める国を略奪する。

オザントリックスは兵を集め、アッティラの国土を略奪しはじめる。やがてそれは、全面戦争に展開。 いまだオザントリックスに仕える杖のヴィドルフは、その枷を解かれ、勇猛に杖をふるう。 ヴィティッヒもまた、杖を食らって落馬する。ハイメはこの機に乗じて、すかさずミームンクを 盗む。ヴィティッヒは、捕虜の身となる。

アッティラとディートリヒはゾーストに帰国。ディートリヒもベルンに帰ってゆく。 しかし、ヴィティッヒを救出したいヴィルデベルは後に残る。 そして狩りにでると、熊を捕らえ、皮をはいで、その毛皮を周到にしまいこむ。

そのうち、ディートリヒに遣わされ、筆頭楽士イズンクが、 ヴィティッヒについての情報集めに、アッティラの宮廷を来訪する。 これが、ただの通行者ならば怪しまれるところだが、吟唱詩人ならば、どの宮廷でも歓迎だからである。 ヴィルデベルは楽士に協力を求め、二人して、オザントリックスの王都にむかって出発する。

ゾーストの郊外で、ヴィルデベルがイズンクにに熊皮を見せると、名案がひらめく:ヴィルデベルが、 熊に化けてはどうか。ヴィルデベルはこれに同意し、イズンクは、オザントリックスの王都に、 この彼をうまく忍びこませることに成功。

熊のダンスは、大衆を歓喜でわかせる。そこへオザントリックスの発案:王は、熊と猟犬と 戦わせよと所望する。イズンクは、気がすすまないと返答。もし熊が勝っても、オザントリックス は騎士たちに熊を襲わせるのではないか。オザントリックスは、誰にも熊は襲わせないと誓い、 さらに、騎士たちは非武装のままで、控えさせよう、ともちかける。そこでイズンクは合意する。

翌日、オザントリックスと騎士たちは、市外の野に集合。杖のヴィドルフも、いつもの枷に はめられ、その場に連れてこられる。そして闘犬試合は始まる。猟犬らは熊にむかって突進。 しかし、熊は1匹の犬を手でとらえ、他の犬を殴る武器として使用する。このいかにも熊らしからぬ 戦いぶりを見て、オザントリックスは剣を抜き、熊を殺そうとする。しかし熊皮の下に鎧を着こなした ヴィルデベルは、これを無傷でやりすごす。ヴィルデベルは剣を奪い、杖のヴィドルフやその兄弟 アフェントロットとを含む多く騎士を討つ。

その間、ヴィティッヒは鎖をひきちぎり、牢の戸を蹴破っていた。ヴィティッヒとヴィルデベルは、 宮廷の庭で合流する。 二人は16人を倒し、宮廷を略奪する。ヴィティッヒは、自分の甲冑を捜し当てるが、そこに ミームンクは見当たらない。一同は、ゾーストに帰還。

ヴィルデベル を追う
オザントリックス を追う
アッティラ を追う
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13:ヴィティッヒとハイメ(その2) (Th. 146-151)

エルメンリクとヴァルターの履歴

ベルンに帰った、ヴィティッヒは、ミームンクを失い、しょんぼりとしている。 そこをディートリヒから、最近ではハイメのやつがミームンクを持っていると教えられる。 ヴィティッヒは、彼の剣を返還するように強く要求。しかし、ハイメはこれを拒絶。

その後、エルメンリクは、朝貢を収めようとしないゲリムズハイム伯リムシュタインの攻略に、 ディートリヒの助力を請う。 ディートリヒがやって来て、総力でゲリムズハイムを侵略。ハイメは、遠征の間だけ、 ヴィティッヒにミームンクを貸与することに合意する。

ある夜、リムシュタインはみずから城砦を出て斥候に行き、偶然ヴィティッヒに遭遇して、 討たれてしまう。ディートリヒの天幕では、ヴィティッヒが、この最新の武勲を自慢するが、 ハイメに水をさされる。喧嘩となるが、ディートリヒは、ヴィティッヒの肩を持ち、 ハイメにミームンクを窃盗したことを自白させる。剣はヴィティッヒが保持することになる。

ゲリムズハイムは略奪され、平和がおとずれる。エルメンリクの甥で、ディートリヒのいとこにあたる ヴァルターが、ゲリムズハイム伯に封ぜられる。

ディートリヒ、ヴィティッヒおよびハイメ を追う
ヴァルター を追う
エルメンリク を追う
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14:ジークフリートの青年期(Th. 152-168)

ジークムント王はジジベと結婚し、身ごもる彼女をのこして遠征に出る。 そして臣下のヘルマンとハルトウィンの両伯爵らに、妻と王国を託(ことづ)ける。

二人の伯爵らは、ジジベを誘惑しようとするが、女王に憮然として拒まれる。伯爵らは、 ジークムントが、誘惑されたなどという告げ口に耳を傾けないよう、 先手をうって女王が不義を働いたなどという中傷の書簡をおくる。 ジークムントは、女王を叱責する文をよこす。 伯爵らは女王を森林の中に置き去りにし、そこで、彼女はジークフリートを産み落として死ぬ。

ジークフリートは雌鹿に授乳されて成長し、この早熟児は、鍛冶師ミーメの住処を探しあて、 ミーメに拾われる。成人したジークフリートは、何かの役にたとうとするが、剣を鍛えようと したその彼の最初の試みは、鎚と鉄床と良質の鉄が台無しになるという[無残な]結果におわる。 あまっさえ、ジークフリートはミーメの他の見習いの連中に対し、常習的な暴力をふるう。

ミーメは、ジークフリートの排除を決心し、大量の炭を集めにやらせる。そして盗賊として恐れられる 兄弟のレギンに音信をおくる。レギンよ、この迷惑者を殺してやってはくれないか、と。

ジークフリートは炭を、九日分の糧食をすべて食べ尽くしてしまう。レギンは、まず龍の姿に変身して、 ジークフリートを震えあがらせようとする。しかし、ジークフリートは大きな棒を手に取り、龍の頭を 思いっきり強打する。そして小腹がすいたので、その龍を食べてしまう。

その後、ジークフリートはミーメに戻り、外装と武器を渡すことを彼に強います。これらを得て、 彼はミーメを殺して出発します。

ジークフリートはブルンヒルトの住むゼーガルトに旅行します。

ジークフリートは門を打ち破り、何人かの門衛を殺す。警報を受けて、ブルンヒルトはやってくるが、 すぐさまそれが偉大な勇士ジークフリートであると理解する。彼女は、誰も慣らすことができない馬を 彼に提供。ジークフリートはその馬を慣らし、翌日、ベルタンガラントにいるイズンク王めざして 馬に乗ってゆく。

ジークフリートを追う
ブルンヒルト を追う
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15:ニーベルンク族 (Th. 169-170)

このサガでは、ニーベルンク族の物語が二通り伝えられますが、名前の差異以外は根本的に同じです。

ルドリアン(170章: イルンク)は、いくつかの地を征服し、その地方の王女を娶る。 ある夜、王が外出し、女王が庭園にたたずんでいると、妖精(エルフ)があらわれ、彼女は妖精と閨(ねや)を共にする。 そして生まれた子がハーゲンだった。ハーゲンは、幼少時代を、遊び仲間にもあまり仲良くしてもらえずに 過ごしている。 4歳のとき、ハーゲンは母から実の父親の正体をあかされる。その会話は、のちにディートリヒの側室と なる少女に傍聴されてしまう。

[王らは]さらに子宝にめぐまれる:グリムヒルト、グンター、ゲルノットとギゼルヘル。 これらが、しめてニーベルンクの一族を構成する人びとである。 アルドリアンの王位は、グンターが継承する。

ディートリヒ・フォン・ベルンは、豪勢な饗宴をもうけ、ハーゲンとグンターを宮廷に招待。

ハーゲン を追う
グリムヒルト を追う
ゲルノット を追う
ギセルヘル を追う
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